白黒写真現像入門

1、フィルム現像編

用意する道具
LPLの現像タンクとリール ダークバック:大きめのものが将来役に立つ。無い場合は真っ暗な押し入れで代用する。
現像タンクとリール:ステンレスのものがお薦め
栓抜き:フィルムの蓋を開ける

フィルムクリップ フィルムクリップ:おもり付きがお薦め

現像タンク、計量カップなど 貯蔵タンク×2:1g程度で、現像液用と定着液用で2個必要だが、ビール瓶でも代用可能
軽量カップ:(1.3g程度)
攪拌棒:箸でも可
物干し用紐:針金でもなんでも良い
水温計:50℃までは必要
時計:秒針付き

4×5用のセット 4×5版の場合
ホームセンターで買った2L用ポリタンク(市販の現像タンクは8,000円もするが、これなら1個470円)の上部を切り、タンクとして使用。
現像用枠に入れ、時間を読み上げたテープを聞きながら、時間現像とする。
暗室時計があればいいのだが、壊れにくい暗室時計に、私は出会ったことが無い。
一応、暗室ランプで確認するが、ほとんど気休めぐらいにしかならない。

D76,ミクロファインなど 材料
現像液:D76(コダック)かミクロファイン(フジ)を50度以下の水で溶いておく。
停止液:酢酸 5%の水溶液を1g程度つくる。無い場合は水で我慢する。
定着液:フィジフィックス。30℃程度の水で溶いておく。
水:純水が望ましいが、1度煮沸した水道水で充分。水道水はカルキが入っているので、そのまま使うと 黄色く変色する。
界面活性剤:写真用のもの、5%の水溶液を使う。または写真用のスポンジ。
ネガカバー:現像したフィルムを入れる。

現像の実際

フィルム装てん:ダークバックのなかで、パトローネの蓋を栓抜きであけ、リールにフィルムを巻きつけていき、最後はパトローネの軸についているテープを手でちぎるが、最近はハサミでないと切れない物が多い。
リールをタンクに入れ、蓋をしめる。 要らないフィルムで明るいところで何度も装填の練習をしておかないと最初は必ず失敗する。

現像:20°±0.5°の現像液でD76の場合、8分現像するが、最初の30秒は連続、あとは1分毎に5秒攪拌する。
温度と時間の管理が肝心。ここで失敗すると取り返しがつかない。

停止:停止液を30秒連続攪拌

定着:現像と同じように、最初の30秒は連続、あとは1分毎に5秒攪拌するが、現像ほどにシビアでなくても可。

水洗:リールに入れたまま流水で30分

乾燥:界面活性剤に浸してあと、クリップではさんで乾燥させる。気泡が付いていると乾燥ムラができる。
乾いたら、ネガカバーに入れて保存。

ニコンのスライドビュアー ネガが出来たら引き伸ばしだが、引き伸ばし機が無い場合、フィルムスキャナーでパソコンに取りこみネガ反転してプリントするインチキもできる。
フィルムスキャナーが無い場合は、ネガをデジタルカメラで接写する方法もある。

引き伸ばしレンズ 引き伸ばしレンズ
EL-Nikkor40mmF4N:1984年 26,400円 Φ40.5mm。画角が広いレンズなので大伸しには便利なはずだが、一般撮影にも便利。
EL-Nikkor50mmF4:1969年 5,800円 Φ34.5mmm。学生時代、せめて1本ぐらいはニッコールが欲しくて一番安いこれを買い、念願のニッコールクラブに加入した。 
EL-Nikkor50mmF2.8:Φ40.5mm。1969年当時は9,500円もしたので手が出なかった。
EL-Nikkor63mmF2.8N:1980年 21,900円 Φ40.5mm。35mm用というよりもマイクロフィルム用のNタイプ。
EL-Nikkor75mmF4:1972年 14,700円 Φ34.5mm。1971年頃のNikonカタログには載って無く,翌年の発売らしい。私の視界にこのレンズは入っていなかった。
EL-Nikkor80mmF5.6:1966年 14,000円 Φ34.5mm。L39の他に32.5mmのマウントも持っている。発売当時は14,000円もしたが、ヤフオクで1/3以下で落札できた。
EL-Nikkor105mmF5.6:1966年 19,500円 Φ34.5mm。L39の他に32.5mmのマウントも持っている。鈴木特殊カメラで見つけ購入したが、引き伸ばしには使った事が無い。
EL-Nikkor135mmF5.6:1966年 21,000円 Φ43mm。L39の他に45mmのマウントも持っている。ヤフオクで落札した。
FUJINAR-E75mmF4.5:1969年に多分4,500円 Φ34.5mm。ブロニカの引き伸ばし用に購入。
el150b.jpg el150a.jpg EL-NIKKOR150mmF5.6:初期型で、1971年に27,500円だった。
EL-NIKKORは、40mm〜135mmまではマウント径が39mmのライカL型なのだが、これは53mmという特殊なマウントで、フィルター径も47mmという特殊サイズだ。
新品なら座金のアダプタがついているが、これにはついていない。
多分、引伸機か製版カメラかを廃棄する時にレンズだけ取り外し、本体側に座金が残ってしまったのだろう。
1989年にA型が53,600円で売られているが、これはLマウントでフィルター径は52mmになっている。
まずはKリングで52mmにして、ビニールテープで固定すれば、ベローズに取り付けられ、ピントも合う。

引き伸ばしレンズで撮影


白黒フィルム

各種フィルム kodak/トライX:白黒フィルムの定番。少し固めの調子がドキュメンタリーにもってこい。伝統の味がある。
kodak/Tmax400:トライXよりやや軟調で一般向き。
フジ/ネオパンプレスト400:Tmaxに似ている感じだった。
イルフォード/HP4・400:トライXに似た調子だが、ややカブリのような感じがある?
イルフォード/デルタ400プロ:D76で9分30秒とチョッと変わった現像が必要。
コニカ/コニカパン400:D76で8分でなつかしいコニパンの色が出て来る。値段が安いのが魅力だった


スピグラで撮影 「西部の門」
GRAFLEX GRAPHIC OPTAR135mmF4.7
フジNEOPAN400 1/100 F11 O2使用 フロントライズ
D76 22℃ 6分 皿現像

セミパールで撮影 kodak/Tmax100(ブローニー版)
400の35mm版より、こちらのほうが使いやすそうな第一印象。
このほか、カラー現像処理できるTmax400CNイルフォードXP2スーパー400もあった。
最近は、白黒フィルムの種類も少なくなって価格も上がって入手が難しくなってきたので、カラーネガフィルムを白黒現像するのも面白くなってきた。

リコーGR1sで撮影
GR1sはレンズが魅力 カメラはリコーGR1sのプログラムAE、ネオパンプレスト400で撮影 D76で8分現像
リコーGR1s:1994年にフィルムパトローネより薄いカメラとして世界を驚かしたR1に続くGRシリーズとして1998年に製造された。
28mmF2.8のレンズはLマウントにされ限定販売されたほどの好評を博した。

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