キャノン100mmF3.5:1960年からの製造で、当時17,000円だったらしい。T型は1953年に22,000円で発売された黒銅鏡の白リング、 U型は1958年に発売されたがT型の改良版で、あまり変わらない。
宮崎洋司氏の「キャノンレンジファインダー」にV型として載っている写真はU型の誤りである。 私のV型は黒リングのモダンな形で、U型の50mmF1.4と同じタイプなのが気に入っている。
ヘクトール135mmF4.5などのように、ヘリコイド部分が外れるようになっているので、ショートマウントに付け替えてミラーボックスに使えるのだろうが、
これに使えるショートマウントがあるのかどうか見たことがない。一度バラしたようで絞りの位置が45度ずれているが、曇りはほとんど気にならない程度だった。
キャノンフレックスRM:1962年 49,500円(R50mm F1.8付)なので、ボディ単体だと31,000円。
キャノン7の翌年に発売されたので、露出計がよく似ている。
軍艦部の高さはFTQLよりかなり高く、7よりもやや高い。
RMは、露出計を装着する為にボディを高くしたので、ペンタプリズムが沈みこんだスタイルになった。
この個体は、珍しくセレン露出計が動作し、シャッターもセルフタイマーも動作する。
巻き上げはR2000のような底部ではなく、軍艦部とボディ本体の間にあり、巻き上げ角度も小さくて使いやすい。
ファインダーは、スプリットイメージで明るくて見やすい。
ぺリックス:1965年4月に70,800円(FL58mm F1.2付き)で発売されたので、ボディのみは37,000円だったはず。
ペリックスQLが、1966年3月に発売されるまで売られた。
キヤノン初のTTLを搭載した一眼レフカメラ。
ハーフミラーを使用していて、フィルム面に達する光量が約1/2段分減少するので、明るいレンズを使わないとファインダーも暗くなる。
この機構は、後にF-1の高速モータードライブに採用された。
ASAの設定は、シャッターダイヤルを引き上げて回すのだが、字が小さくて読みづらい。
セルフターレバーを反対側に押し込んで絞り込み測光をするので、露出計のOFFボタンは無い。
ハーフミラー方式なので、目を離すとファインダーからの光で被るので、ファインダーを遮蔽するCLOSEスイッチがある。
FTb-N: 1973年39,000円(ボディのみ)
カメラのキタムラ曙店で、1,500円で購入。
ジャンクなのに綺麗なボディで、電池ケース内の腐食も無い。
バッテリーチェックに接触不良があるだけで、露出計はOK、1/60でのストロボ同調もOK。
FT QLは高校写真部の顧問の先生が持っていて触った事があるが、絞込み測光では使いにくかったが、FTbは開放測光だ。
視度調整アダプタは、EOSのものがピッタリ。
快晴の秋晴れの天気で、テスト撮影に絶好。1/1000〜1秒までのシャッター速度確認と、無限大でのフランジバックの確認をしたが、何の異常も無かった。
FD28mm F2.8 S.C.1975年35,000円
NEW FD50mmF1.4: 1979年 32,000円。
NewFD70-210mmF4:1980年 59,000円。
キャノンFD 24nmF2.8:1971年30,000円で発売された。
銅鏡のリングの一部欠落している難点があり、ヤフオクで1,700円で落札出来た。
FD135mmF3.5(II):FD135mmF3.5は3種類あり、どれも55mm径。
FL135mmF3.5は48mm径、NewFD135mmF3.5は52mm径。
初期型は、1970年19,900円、絞り羽根が8枚で480g
I型は、1973年22,900円、絞り羽根が8枚で465g。
II型は、1976年29,000円、絞り羽根が6枚で385g。
このII型は、ヤフオク即決580円で落札。
前玉と後玉の周辺部にカビがあるが中央部に無く、フードも付いていた。
ブースター(FTQL):ペリックスQLとFTQLに、-EV3.5までの低照度下でも測れる測光計で、定価は9,800円。
この個体は、キャノンFTbにも使えるように切替スイッチがあるので、1971年からFTb-Nが発売される1973年までに発売されたのだろう。(FTb-N発売以降の取説は、写真が変更されている。)
FTb-Nにも接続コードのソケットがあるので使えるが、QLでない初期のペリックスには、接続ソケットが無く使え無い。
Nikon Z6なら-EV4まで測れるので、もはや無用の長物だ。
TTLなのに、ファインダーからの被りを防ぐ為にカバーを付け、暗い場所でもメーターが読めるように照明も付いている。
FTQL: 1966年 FL50mmF1.4付 54,800円。ボディのみ 33,000円。
FL50mmF1.4(U): 1968年 21,800円
この時代は、プロ用一眼レフはニコンFが席巻していて、キャノンは高級アマチュア用という位置づけだった?
露出計も作動し、ストロボも同調する。
気温が低いと、クリックりターンミラーが露出後に下りなくなる。
FLレンズは、AとMの切り替えをMにすれば、FTbでも測光できる。
FDのフードたち:
BW-55A、BW-55B、BS-52、BS-55、BT-55、BT-58。
中古カメラ市場で50mm用と70-210mm用を、カメラのキムラで28mm用を、新宿アルプス堂では、35mm用フードをジャンクの山から救出した。
中古フードは邪魔者あつかいされ探しても見つからない事が多いが、でも下手にフードを入手するとレンズ本体も欲しくなってしまう。
しかし、中古バヨネットフードは外れやすいので、純正でないねじ込みフードを使う事もある。